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UNIXという考え方―その設計思想と哲学
Mike Gancarz
基本的にスモール・イズ・ビューティフルな話ばっかりしてる本。 原著がいつ出たのか調べてみたら1994年だった。20年前かよ。 すげー古い本だけど3章と7章だけでも良いから読む価値はあると思う。 プログラミング作法と同じでこういう昔から引き継がれている考え方が書かれた本は コンピュータに関する昔の話とかと一緒に書かれてて結構面白い。 - ソフトウェア開発に終わりはない。あるのはリリースだけだ。 気に入った一言。 - できるだけ早く試作を作成する こんな時代からこの考え方が根付いていたという驚き。 - 人間には三つのシステムしか作れない これが一番おもしろい話だったな。 第一のシステムは本当にやりたいことに特化したシステム、 第二のシステムは第一のシステムが多機能になって性能が劣化したシステム、 第三のシステムは第一と第二の良いとこ取りをしたシステム、 っていうただそれだけの話なんだけど、 「追いつめられた人間が第一のシステムを創る」という一言が凄い良かった。 - 全てのプログラムはフィルタだ 入力と出力があるんだから別に当たり前のことなんだが あまりそう考えたことがなかった。 - 言うべきことだけを言うことが重要である ファイルがなかった時に、lsが"NO FILES FOUND"を表示した場合の弊害はなんでしょう? -> パイプ使うと悲しいことになる。 - 一人の女性は九ヶ月で子供一人産める。女性九人でかかれば一ヶ月で子供が一人産めるのか? 並列処理のボトルネックを現すジョーク。 - UNIXとは90%の解を目指すシステムである 100%を目指すより90%にとどめたほうが成功するという例のあれ。 いつまでも『ソフト』ウェアにとどまり、ハードウェアになれない以上 100%の解を実装するソフトウェアはありえない。
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